2017年には東名高速道路上での煽り運転にて、娘二人を残し夫婦がなくなる事故が起きてしまいました。
それにもかかわらず、煽り運転による事故はなくなってはいません。
悲惨な事故が起きているにもかかわらず、煽り行為は今も起きているのが現状です。
今後自身が煽られ被害を受けないためにはどうすれば良いのか、下記で詳しく見ていきたいと思います。
煽り運転とは?
まず、煽り運転について簡単に説明していきたいと思います。
煽り運転は、前方を走行する車に対して、車間距離を詰めて道路を譲るよう強要する行為になります。
また、譲る譲らないに関係なく、車間距離を詰めたり、ときにはハイビーム・パッシング・幅寄せなどによって相手を威嚇したり、嫌がらせをする運転行為を言います。
悪質なドライバーによっては、数キロ以上煽り運転を繰り返し、停車した車に近寄り、暴力を振るうケースもあります。
また、煽られている前方車両が急いでしまい事故を起こし、第三者が交通事故の被害に遭うこともあります。
このように、煽り運転は命の危険にも関わる事故を誘発してしまう可能性があるのです。
煽り運転は道路交通法違反
当然のことながら、煽り運転は道路交通法違反になります。
道路交通法には、「他の車両の直後を進行する際は、前方車両が急停車したときでも追突を避けることができるための必要な距離を保たねばならない(第二六条より抜粋)」という内容が記載されています。
つまり、極端に車間距離が短い走行は、違法行為となるのです。
煽り運転の罰則・罰金
また、先にも触れた2017年の煽り運転による東名高速の交通事故もあり、煽り運転の罰則はより強化されました。
実際に事故に至ってなくとも、暴力や脅迫などの事実が認められる場合は、免許停止(30~180日の免停期間)などの処分が行われるようになりました。
また、悪質・危険とみられる煽り運転の場合は、危険運転致死罪や暴行罪などが適用されることもあります。
ちなみに、煽り運転を行った際の罰則・罰金は以下のような内容が課せられます。
高速道路での違反
- 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
- 1万円、1万5千円、2万円の反則金
- 違反点数2点
一般道路での違反
- 5万円以下の罰金
- 6千円、8千円、1万円の反則金
- 違反点数1点
さらに、先にも述べたように、相手を死傷させてしまった場合は、危険運転致死罪が適用され、以下の罰則が科せられることになります。
- 負傷事故で最長15年以下の懲役
- 死亡事故で最長20年以下の懲役(最長30年以下の場合もある)
- 違反点数45~62点、免許取り消し、欠格期間5~8年の行政処分
上記で注目すべき点は、煽り運転により相手を死亡させたとしても、20年以下で出所できてしまうことです。
事案によっては、刑がさらに軽い場合もあります。
その期間に本当に加害者が反省するかどうかはわかりません。
今の法律では、たとえ命を奪う危険な運転行為でも、ある程度の期間を過ぎれば、加害者は解放され、また普通に運転できるようになってしまうのです。
煽り運転をするドライバーは己を過信している傾向にある
煽り運転をするドライバーは、「自分は運転がうまい」と誤解し過信している傾向にあります。
また、他のドライバーを侮辱したり、見下すように見ていることもあります。
その他にも、日常生活のストレスを煽り運転で発散しようとする悪質ドライバーもいるでしょう。
車の運転で、勘違いした優越感に浸り、他のドライバーに対して攻撃的な行為を行う悪質ドライバーも多く、そのような悪質なドライバーは煽り運転をする傾向にあります。
煽り運転にはどういう対策をすべきか
では、煽り運転をされないためには、どういう対策・予防をしたら良いのか、下記で具体的な方法について見ていきましょう。
煽り運転をされても気にしない
まずは、煽り運転をされても気にしないことです。
煽り運転をされて、精神的に焦って運転すると、おもわぬ事故につながってしまいます。
そうなると、今度は自分の責任にもなってしまいます。
また、煽られてムキになってしまうと、冷静な判断をすることが難しくなり、事故や暴力事件につながる可能性もあるので、煽られても気にしないことです。
煽られても相手しないこと
また、煽る相手は車から飛び出してこちらに近寄ってくることがあるかもしれません。
そういうときは、車外には出ず、まず警察に連絡しましょう。
車から出てしまうと、暴力を受ける可能性があります。
身の安全を守るためにも、鍵をかけて車から出ないようにした方がいいでしょう。
ムキになってこちらも相手に近寄ってしまうと、喧嘩に発展し、怪我をしてしまう可能性もあります。
煽られたり、喧嘩腰に来られても、冷静な対応でまず警察に連絡することです。
その際に、相手の車のナンバーも控えておきましょう。
冷静な対応で道を譲る
事故を避けるためにも、意地になって同じレーンを走らずに、道を譲った方が安全に車の運転をすることができるでしょう。
あまりムキになり、こちらもスピードを出して走っていると、罰則の対象になってしまう可能性があります。
また、相手をさらに感情的にさせ、危険な運転をさせないためにも、道を譲るのも一つの回避策です。
無理に割り込みをしない
また、煽られるケースに、こちらが無理に割り込みをして、相手を怒らせてしまったことが原因の場合もあります。
なので、相手を不必要に怒らせないためにも、強引な割り込みはしないようにした方が良いでしょう。
運転する際は、余裕を持った運転を心がけるようにしたいものです。
ステッカーを貼る
また、車の運転が不慣れな方は、初心者マークなどのステッカーを貼っておくといいでしょう。
赤ちゃんが同乗していて、運転を気をつけている方は、上記のようなステッカーを貼っておくと良いかもしれません。
ドライブレコーダーを持っていなくとも、このようなステッカーをリア(車の後方)に貼っておくことで、煽り運転の防止につながるかもしれません。
もっとも、悪質なドライバーだと、このようなステッカーを貼っていても、煽り運転をしてくる場合もありますが、何も貼っていないよりも、ある程度の意思表示にはなるでしょう。
リアにフィルムを貼っておく
また、ハイビームをされても眩しくないように、リア(車の後方)ガラスに、スモークフィルムを貼っておくのも良いでしょう。
車内の目隠しにもなりますし、防犯対策としても有効だと思います。
車体が大きい車は煽られにくい傾向にある
これは人間の心理的な要因かもしれませんが、車体が大きい車は煽られにくい傾向にあるように思います。
煽るドライバーにとって、自分の車より小さい車の方が、なんとなく弱そうなイメージを抱き、煽りやすいと考えている可能性もあります。
なので、煽られ防止のために、あえて大きい車を運転するという方法もあるでしょう。
煽られている際に急ブレーキをかけ追突されたら、こちらの責任は問われるのか
車間距離を詰めて煽られている際に、もし煽られている側が急ブレーキをかけて追突されたら、こちらの責任は問われるのでしょうか。
おそらく全く責任は問われないとは言い切れないところがあります。
故意に急ブレーキをかけた場合は、危険な運転行為と見なされて、こちらにも過失が生じる可能性があります。
ただし、向こうも煽り運転で車間距離を詰め、なおかつ後方から追突しているので、向こうの方が過失割合は高い傾向にあるとは思いますが、急ブレーキをかけた側も過失が生じる可能性がありますし、なおかつ追突されたら怪我を負う可能性もあるので、現実的に考えて、故意な急ブレーキは行わない方が良いでしょう。
やはりドライブレコーダーをつけておくのがオススメ!
一番良いのは、やはりドライブレコーダをつけておくことです。
ドライブレコーダーの記録は、裁判で争った際にも有力な証拠となります。
近年では、交通事故の事案で弁護士がドライブレコーダーの記録を用いて、示談交渉するケースも少なくありません。
また、警察に届け出る際も、ドライブレコーダーの記録は有力な情報となるので、ぜひドライブレコーダーは搭載しておくことをオススメします。
フロントだけではなく、リアにもつけておくと良い
また、ドライブレコーダーはフロントにつけておくひとが多いかもしれませんが、煽られた証拠を抑えるためにも、リア(車の後方)にもドライブレコーダーを搭載しておくことをオススメします。
リアにもドライブレコーダーをつけておけば、煽られた際の記録にもなりますし、リアにドライブレコーダーをつけておくことで、後方車も撮影されていることがわかり、煽り運転の抑止にもつながります。
ですから、ぜひフロントだけではなく、リアにもドライブレコーダーをつけておくと良いでしょう。
360度パノラマ撮影できるドライブレコーダーもある
また、現在は360度パノラマ撮影できるドライブレコーダーもあります。
これがあれば、わざわざ複数台ドライブレコーダーを用意する必要はなく、前後左右撮影することが可能です。
複数台ドライブレコーダーを使うのも、バッテリー消費が大きくなるので、なるべく一台で完結できる360度パノラマ撮影のドライブレコーダーもオススメです。
360度パノラマ撮影のドライブレコーダーについては、検品保障NO1のカー用品専門店「液晶王国」が豊富なラインナップが揃っています。
ルームミラー型ドライブレコーダーもあるので、ぜひサイトをチェックしてみると良いでしょう。
検品保障NO1のカー用品専門店「液晶王国」の公式サイトはこちらになります。
煽られた記録を持って、すぐに警察へ通報すると良い
ドライブレコーダーの記録があれば、重要な証拠となるので、煽られたらすぐに記録を持って、最寄りの警察署に通報しましょう。
警察もデータを見て、危険運転と判断すれば、加害者に罰則を科すことが可能です。
今は、重大な事件も起きており、煽り運転の罰則も強化しているので、危険運転を行うドライバーには警察も積極的に動くようにしています。
現に2017年以降は、ドライブレコーダーなどの記録により、悪質ドライバーに罰則が科せられるケースも増えているのです。
悪質なドライバーを野放しにして、さらなる被害者を生まないためにも、ドライブレコーダーで記録して、自ら警察に通報するのが良いでしょう。
事故を起こさないためにも、自分の運転に集中することが大事
煽り運転をされても、自分の運転に集中することが大事です。
意地になって張り合おうとはせずに、ドライブレコーダーの記録を持ち、あとで警察に通報すれば良いのです。
その場で自分で対処しようとすると、おもわぬ事故や被害を受けてしまう可能性があります。
まずは、冷静になり自分の運転に集中すること、相手と張り合わないことです。
自分や同乗者の身の安全を確保し、適切な対処を心がけるようにすると良いでしょう。