今は、退職代行サービスを利用する方も増えています。
そして、退職代行サービスでしか辞めることができない、日本社会にも問題があります。
目次
同調圧力大国が生む社会の闇
この国は、島国だからこそなのか、同調圧力に溢れています。
【上下関係精神】目上は敬って当たり前
まず、小さい頃から上下関係を重んじます。
先輩、後輩というものがあり、年下は年上を敬う教育が、根付いています。
後輩は先輩の言うことに絶対従わなければならない。
後輩は先輩のお世話をしなければならない。
先輩になると利権が得られる?
また、その後輩も先輩になると、後輩ができ、同じようにこき使うことができます。
先輩のやり方を見て、自分たちも同じように、先輩になれば後輩をこき使える。
そうとわかれば、今の環境も耐えられる。
だって、先輩になれば、同じように後輩を操れるから。
あたかも先輩、年上になれれば、自動的に利権が得られるかのように、日本教育は上下関係を重んじます。
日本語が弊害?
日本語には、敬語、謙譲語、丁寧語など、目上を敬う言葉遣いで溢れています。
相手を敬うと言えば聞こえがいいですが、同調圧力大国の本音の中には、年上を敬えが含まれています。
ですから、基本的に年上にタメ口は厳禁です。
年上、先輩は、必ず言葉使いからも、持ち上げなければなりません。
退職は上司の許可が必要
そして、職場に話を移すと、退職は上司の許可が必要です。
本来は、退職届を出せば、自由に辞められるはずです。
しかしながら、なぜか同調圧力国家、日本では、上司の許可がないと、会社を辞められません。
上司の顔色を伺いながら、上司の反応にビクビクしながら、退職意思を伝えるタイミングを図らねばなりません。
上下関係を重んじる日本教育は、ここにも大きな影響を及ぼしています。
自らの意思で自由に会社を辞められない文化が、日本社会に深く根付いているからこそ、退職代行サービスが必要なのです。
もし、誰でも自由に、上司や会社にも好きなように意見できる場があれば、退職代行など使わずに、いつでも辞めることができるでしょう。
部下は上司の言うことを聞け
部下は上司の言うことを聞け。
『部下は仕事ができないからまず上司の言うことを聞かねばならない』
誰でも最初は仕事ができないと思いますが、なぜかそれが、上司の言うことを聞かねばならないに繋がってしまいます。
「仕事ができない部下は、意見をすべきではない」という風習が日本社会にはあります。
例えば、テニス部に入部した後輩は、経験がなく、テニスが下手なので、先輩の言うことを聞かねばならないのです。
だから、先輩のために球拾いをして、スポーツドリンクも用意して、先輩が帰った後に掃除もしなければなりません。
日本社会では、経験が浅い年下は、年上に意見も出せませんし、年上のために雑用もセットでしなければなりません。
許容範囲内で自己主張せよ
グローバル化は我が国も広まっています。
会社でも自己主張するように促されます。
しかし、上下関係が根付いた同調圧力国家では、自己主張にも条件が付けられています。
それは、上司の許容範囲内で自己主張せよ、ということです。
もし、上司の許容範囲を超えた発言をすると、上司としては受け入れがたく、ねじ伏せられます。
上下関係精神が根付いた国では、当然のように先輩からの圧力をくらいます。
ですから、先輩がよしとする許容範囲内で、先輩が求めている範囲内で、自己主張することが、自称グローバル社会では求められているのです。
有給も上司の許可を取れ
もちろん、有給も上司の許可が必要です。
以前に比べて有給が取りやすくなったと報道されはしても、長年築き上げた同調圧力文化、上下関係精神が、なくなるわけではありません。
まだまだ、有給は取りづらいですし、上司の許可が必要です。
昔の教えを重んじる我が国、日本では、まだまだその文化、習慣は根強く残ることでしょう。
上司の顔色伺って退社せよ
退社する時も、当然上司の顔色を伺います。
上司が認めてくれそうなタイミングで、退社しなければなりません。
昔なら、後輩が先輩より早く帰るのは、あってならないことでした。
そんな文化が色濃く残る日本では、まだまだ、年下は年上より先に帰りづらいのです。
数えきれないほどの犠牲者たち
このように、同調圧力大国の弊害は、今も色濃く残ります。
最近では、パワハラだなんだと、いろいろ問題に出てきましたが、当然その文化はまだまだ根強く残りますし、それによって、これまでも多くの犠牲者を出してきました。
以前ならば、終身雇用もあり、同調圧力にもなんとか耐えれば、老後が保証されていましたが、今は会社自体も体力がないので、将来の保証もなく、上下関係精神に耐えるのも厳しくなりました。
まとめ
フラットな社会、平等な社会だなんだと綺麗事は言われていますが、昔から上下関係は強く支持されており、フラットもクソもありませんでした。
そして、その文化はこれからも生命力たくましく、日本国民の深くまで思想に残ることでしょう。
だからこそ、会社を辞めるには、退職代行を使わざる終えません。
おそらく、このように日本社会の闇があるからこそ、必要なサービスは今後も出てくることでしょう。
深くまで根付いた文化、闇は、そう簡単に溶けることはありませんからね。